新ガラマニ日誌

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緋色の研究[シャーロック・ホームズ]コナン・ドイル著 阿部知二訳

緋色の研究 シャーロック・ホームズ

俺は、SONY 電子書籍版をダウンロード購入した。

さて、世界一有名な、古典推理小説のはじまり、これが、ホームズシリーズの第1巻である。この世界に、シャーロックが舞い降りた瞬間である。

この本が発行されたその年は、1887年。

ヘンな青年シャーロック・ホームズと、負傷兵ジョン・ワトソンの、出会いの様子が、最高におもしろい。

海外文学は、翻訳が命だ。

小中学生のころ、ホームズシリーズは、ほとんど、学校の図書館で、借りて読んだ。そのようにして長年、読んできたホームズシリーズだが、さいきん、新しい翻訳版で、「シャーロック・ホームズの冒険」を入手し、読んだところ、

シャーロック・ホームズの冒険 (角川文庫)

2010年初版刊のこの本。翻訳者のせいではなくて、出版社の都合なのだろうが、言葉狩りがひどくて、正視に耐えなかった。医者であるワトソンが、「びっこの男」のことを、「足の不自由な男」などと言うのだ。19世紀の、エゲレスの軍医が、21世紀の、ジャパンの圧力団体に配慮した発言をするなんて、とんでもない。

そいで、SONY電子書籍ラインナップから、「どのホームズがいいかな」と探すさい、複数の翻訳版が選択肢にあったが、翻訳年次が、1960年と、いい塩梅に古くて(=言葉狩りがなかった時代)、なおかつ、文章表現がすごくうまい、阿部知二たんバージョンを選んだ。創元推理文庫の、電子書籍版である。

阿部知二たんの手にかかると、シャーロック・ホームズと、ジョン・ワトソンの印象が、若々しくて、ナイスガイなのがヨイ。とてもヨイ。

第1巻「緋色の研究」のとき、ホームズは20代、ワトソンも30になるやならずの年齢なのである。そりゃ、しゃべり口調も、青年のそれでないと、いかんよな。