新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

著作権法違反だと自分で思っているサイトが検索避けを推奨している問題について

5/17さんより「検索避けや二次創作と著作権等についてのご意見、そう言う問題取り扱っている普通のサイトよりも余程参考になりました。今迄検索避け入れていたのが馬鹿らしくなるくらいに(笑)」

なんとも恐縮で、なんともうれしいメッセージを、ありがとう御座います!「サイト案内詳細編」あたりを、お読み下さったのでしょうかしら。この項は、サイト運営をしていて思うことを、書いており、特に「リンクについて」は、訂正に訂正を重ねて、こんにちのかたちになっております。他の項目も、よく考えて、書きかえていきたいと思っています。

ガラマニは、1983年に同人誌活動をはじめ、2003年にサイト運営をはじめた年代なのですが、検索避けという言葉を目にするようになったのは、ここ2年ぐらいです。少なくとも、2003年より以前からあった、同ジャンルのサイトで、

ワレワレはチョサッケン違反なので公式や一般人に見られないよう検索は避けねばならない(棒読み)

などという文言は、見たことがなかったのですよ。この問題は、著作権だけではなく、ナマモノジャンルの肖像権、ものによっては商標権もからむ可能性があり、安易に「ユー、やっちゃいなよ!」とは言えません。が、一方で、萎縮させすぎることも、慎まなければならないと考えています。

いくつかの検索避け推奨サイトでは、「ワレワレはチョサッケン違反なので」と、断定的な表現をしておりますが、親告罪において権利を有するのは、権利者だけであって、第三者がこういう表現をすること自体、妥当でないとする法解釈も読みました。権利者には、違反者を「訴えない」権利もあるのだと。また、この「訴えない」状態をして、フェアユースの一種だとする論もありました。*1

検索避けは、以前、俺のサイトでも、やってたんですよぉ5/17さん!でもすぐ「リンクフリーの前に、検索避けなど無駄なことじゃ。」と悟りを開きました。*2

法に抵触するサイトを、権利者がぜんぜんまったく知らないわけがないのです。多すぎて、ぜんぶは知りえない状態でしょう。

例えば、ガラマニ名義で、権利者に未許諾であるのは、「聖戦士ダンバイン」のサンライズさんだけではありません。

芸能人の似顔絵も描いてますし、洋画のポスターをコラージュしたりもしています。あの恐ろしい、ディズニーのキャラクターグッズが写りこんでる写真も載せてます。YouTubeの違法アップロードへのリンクをサムネイルつきで貼っています。替え歌は、法規に拠れば、作詞家に許諾を得なければいけないのに、してません。また、好きなコラムやマンガから、おもしろいことばを拝借して、文中で多用したりもします。*3これらは、権利者から、侵害行為だと訴えられる可能性は、あります。

そんな中で、ロボット検索みたいなものに、ヒットする・しないを、気にしすぎている人たちを見ると、不憫でならないのです。

番組の楽しい感想に、かわいい似顔絵の記事。或いは好きなキャラ同士が抱き合っている、やおいテイストなイラスト。これはあなたのすばらしい作品なのに!公式にバレるからリンクしないで、オンラインブクマしないでって…こういう作品がウェブに流れることは、本当に社会悪なのかと、天を仰いで思うのです。権利処理されていないから、または性的だから、ではありません。なにかを描き表したいという心は、悪なのかと、まず問うべきなのです。法が、人心を治めるのではないのですから。

俺が初めて、アニメをマネしてかいてみたのは、小学生の時です。キャプテンハーロックガンダムの二次創作を、ノートに描いて、クラスメートに見せていました。この行為は、私的使用の範囲内で、合法です。

さてこれと同じノリで、今の子供たちは、携帯サイトやブログツールを使っているのではないかな、と思いました。で、それが違法かと言えば、現行法では、そうなる可能性があります。媒体の発達に、法整備が追いついてないだけのことですが、問題は、それでいいのかということです。よくはありません。法改正の動きが、昨今話題になっておりますが、

id:ululunさん作まとめ記事。煩悩是道場-著作権の非親告罪化は同人誌を変えるのか

すべての人は、著作物の権利者であり、利用者だということを大前提にし、抜本的改正が必要だと考えています。

ローティーンの女の子たちが、大好きな番組の萌え語りを書き、芸能人やアニメキャラの似顔絵を描き、マンガを描く行為は、尊いのです。描きたい!という気持ちをこそ、尊ぶべきなのです。すべての人が、のびのびと描き、発表できる世の中でなければなりません。

おおぅ、長くなりました。5/17さんがメッセージ下さったおかげで、自論を考察し直すことができ、感謝いたします!

*1:参考:mixi著作権コミュニティ。ここでは、様々な立場の意見がとびかい、有益な議論が展開されています。

*2:リンクにかんしても、以前は、サイト作者の許諾を得るべきと書いていたのが、今ではリンクはフリー論に変わりました。

*3:俺がよく使うことば、「オットコマエ」は松本人志氏作、「エンドレスリフレインリピート」は、ながいけん閣下作です。
出典:松本人志著『遺書』1994年朝日新聞社刊より。原文では「男ットコ前」。
出典:ながいけん著短編マンガ「ムウミン谷の攻防」より。
「オットコマエ」や「エンドレスリフレインリピート」の文中での使用が、引用の範囲内か、或いはこれらのフレーズ単体が著作物足りえるかも解釈のわかれるところ。俺は、こんなおもしろいフレーズは、松ちゃんやながい閣下でなければ思いつかない、すばらしい独創性だと思ってるが。昨今の判例や事件を見るに、「これは引用だから大丈夫!」とは言い切れない、こんな世の中じゃ〜ポイズン〜♪