新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

M-1グランプリの感想

年末の恒例行事となった、漫才コンテスト番組、「M-1グランプリ」。お笑い大好きな俺も、ご多分にもれず、ビデオに録画して、楽しみにして見たクチだ。

生放送の時間に俺は、テレビの前にいなかったので、予約録画したが、「ちゃんと録画できてるだろうか。失敗してたらどうしよう。」と出先で不安になるぐらい、それはもう楽しみにしていたんだよ。で、12/24の深夜、M-1のビデオを見た。CMを「早送り」する際、行き過ぎないよう、慎重にリモコンを操作。録画したものは見逃す心配ないのに、リモコンを押す指ですら、緊張している。CMのたびにため息がもれる。見終わった時には、「ああ、いいクリスマスイブだったなあ。」という充足感でいっぱい。

毎年、M-1は、ビデオで初回見て、数日後にもう一回見てネタを噛みしめ、半年後ぐらいにまた見る。予選をチェックしたりはせず、本大会ではじめて知る漫才師に出会うのが楽しみだ。

昨年度の出場者では、優勝者のブラックマヨネーズさんは最高だったし、笑い飯さん、麒麟さん、そしてチュートリアルさんがお気に入りだった。笑い飯さんと麒麟さんは、常連で安定した感があるが、去年のチュートリアルさんがやった「バーベキュー大好き」のネタは、特出していた。忘れ難いものがあった。個性的という意味では、皆さん際立ったかたばかりだが、「なにかのマニア」を演じた、チュートリアルさんの着眼点が、特別に俺の好みだったのだ。名せりふ、

「近代バーベキューの父、トーマス・マッコイ

が、脳内エンドレスリフレインリピートし続けた2006年だった。そして今年度、そのチュートリアルさんが、「冷蔵庫大好き」と「自転車のチリンチリン大好き」ネタで圧勝し、優勝。

審査委員長の島田紳助さんや、松本人志さんが言われていた通り、会場の空気が重く、全体的に「笑いが薄い」「もっとウケていいはず」という状態だった。前半、フットボールアワーさんが高得点を出した段階で、俺は

「ううーん、なんか、例年はもっと、どっかんどっかん笑えるんだけど?いまいち?」

と思っていた。出場者たちに「敗北の黒いブタ」がとりついたとゆーか、生舞台生放送にはありがちなことで、仕方がないとゆーか。出場者が緊張しすぎて、萎縮してしまい、ピリピリ感が伝わって、会場のお客さんがリラックスして笑えない雰囲気になったのかな?

俺は、ライセンスさんの「色んなドラえもん」もウケたし、しょっぱなのPOISON GIRL BANDさんの「靴選び服選び」も、まとまってて良いと感じた。頂上決戦だもの、皆さん好演だったに決まってる。

だけど、優勝者以外全員、どうしても肩に力が入りすぎてたように思う。チュートリアルさんだけが、重い雰囲気をぶち破る勢いがあった。加えて、独創性、演技力の面で、今回は明らかにチュートリアルさんが独走していたね。誰が見てもまちがいないだろう。とにかく俺は、彼らの作品世界「なにかのマニア」が好きなんだ。

★お笑い評論、槍沢雑さんのM-1考察。「槍沢雑記」
http://d.hatena.ne.jp/yarisawa/20061224/1167019127

槍沢さんは、非常に真剣に、そして丹念にお笑いの評論を展開されているかたで、俺は彼の記事に触発されて、見てなかったお笑い番組をチェックするようになったりしている。テレビ番組について、また演者について論ずる姿勢として、俺は槍沢さんの「真剣さ」を手本にすることが多い。