新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

ひかりTVビデオざんまいプランで見た映画。2013年1月は31本!

1月は、映画月間。大当たりと、大発見が、多かった。

(1)ポリスアカデミー2(1985)米

ポリスアカデミー2 全員出動! [DVD]

ポリアカ1に続きまして、おなじみ、ポリアカ・メムバが、現職になってしまって、さあたいへん。抱腹絶倒のアメリカ〜ン・アクション・コメディ。月初めにハズレは許されない俺の、ナイスチョイス。

(2)犬神家の一族(1976)日

犬神家の一族 デジタル・リマスター版 [DVD]

これ何十回も見たが、何十回見ても、エエもんはエエわ。特に、遺言状が発表された直後の、遺族の反感が、怒涛に噴出するシーンの活動性は、見事の一語に尽きる。

(3)ダイヤルM(1998)米

ダイヤルM [DVD]

マイケル・ダグラスの、わるいこぶりっこが板についてる良作。

(4)ビリーバーズ(2007)米

ビリーバーズ 無修正版 [DVD]

人間が怖いサスペンス。ラストシーンが蛇足なほどに、冒頭から中盤にかけての、危機感のあおりかたがうまい。

(5)コントラクト・キラーズ(2008)米

はまぞうはてなダイアリー内に、商品リンクを挿入するシステム)に、ヒットせず。女スパイが、孤立無援のなか、奔走するお話しで、けっこう良作である。

(6)ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005)米・カナダ

ヒストリー・オブ・バイオレンス [DVD]

ひかりTVにおける視聴、二回目である。いい映画は見返したくなる。見返したくなる時、DVDがなくても再生できる素敵システム、それがひかりTV

(7)アウトブレイク(1995)米

アウトブレイク [DVD]

これも見たの何度めかすら。感染症危機が表沙汰になり、軍事介入がはじまった瞬間に流れる音楽がすげー怖くて、心臓をふるわせる。

(8)デッドロック(2001)米

デッドロック [DVD]

獄中のボクシングの試合が眼目の映画だが、肝心なライバル間の意識対立が、いまひとつ盛り上がらない。老囚人のピーター・フォークも、ピーター・フォークだから、いい味を出しているが、役どころとして弱い。

(9)虚栄のかがり火(1990)米

虚栄のかがり火 [DVD]

開始から20分間の、いらん長回しが邪魔で、ストーリーがやっと回りはじめるまでが苦痛。

(10)コントロール(2004)米

コントロール APS-64 [DVD]

今月の、新作中、ベストワン。心理をあやつる新薬実験。俺の大好きな俳優、ウィレム・デフォーはオットコマエやし、サスペンスのプロットも上出来。

(11)失楽園(1997)日

失楽園 [DVD]

俺は渡辺淳一の書くお話しは、ツッコミするためにあると感じている。

ダブル不倫のはて、合体したまま心中するという、検視官に申し訳ない気持ちにしかならない、どうしようもないお話し。恋愛ものなのに、男性心理は描けても、女性心理はひとつも「描きたくない」。

不倫された被害者である、妻の夫は、怒り狂い、ふたりの仲をさこうとする。マア当然だわね。ほー、浮気される男の気持ちはわかるんだね。

いっぽう、浮気される妻は、夫に隠れて泣いて、ニッコリ笑って離婚届けを手渡してくれる。浮気相手のもとへと、去りゆく夫を、妻は悲しみながらも笑顔で見送り、若く美しい一人娘だけが、「いかないで!」とすがってくれる。ほー、それが浮気男の理想の離婚なんだー。死ねよ。死んだか。どうでもエエわ。

(12)少年(1969)日

少年 [DVD]

大島渚監督作品。大島渚は鬼だとゆうことが、如実にあらわれている傑作。

主人公の、小学生の少年は、走行中の自動車に当たって転んで、ケガしたフリをして、泣く。いわゆる「当たり屋」である。そこへ母親役の小山明子(大島監督が溺愛する妻)が登場、続いて、旦那役の渡辺文雄が登場するや、旦那は、「おまえが子供を、ちゃんと見てないからだぞ!」とゆって、妻をビンタする。

という手口を、毎回くりかえす、ぬすっと家族なわけだが、大島監督が鬼なのは、

子役には、自動車にぶつからせたり、雪道で転んだりという、そうとう危険な撮影をやらせているにもかかわらず、

大人の俳優である、渡辺文雄小山明子をビンタするシーンでは、毎回、文雄の手のひらと、明子のほっぺたが、5センチぐらい、離れているんである。スッカスカの、空振りなんである。子役は酷使するくせに、小山明子の顔ひとつが、そんなに大事か。プロの!大人の!俳優同士なんやから、ビンタする演技ぐらい、させろや。この、大島渚の鬼畜演出に、爆笑してしまいました。

(13)愛の亡霊(1978)日

愛の亡霊 [DVD]

大島渚監督作品。これ、見たかったんだー!!

ヒロインのおせきさんは、吉行和子たん。旦那さんは、田村高廣。おせきさんの26歳年下の恋人は、藤竜也。…でね。兵役後の藤竜也の、26歳年上のおせきさんは、40代だろうと推定されるんだが、年相応の容姿であり、それで、実に、チャーミングで、脱いでヨシ、ニコッと微笑んだえくぼヨシ。こりゃ藤竜也でなくても惚れるわいなーという風情なんだわね。

…ただね…藤竜也が、おせきさんに、「年の差のことは、言わない約束だろー?!」と少年っぽく、がなるんだがね…

藤竜也のほうが、よっぽど老けてんだよね。26歳年下には、おめーのほうこそ、見えねーんだよ。そこに爆笑してしまいました。

(14)新宿泥棒日記(1969)日

新宿泥棒日記 [DVD]

大島渚監督作品。ミツユビナマケモノ主演。

はい?ええ、そうです。不思議な生き物が、映画の主人公です。のろっとずろっとした、変なカオ、変なカラダ。他の出演俳優さんは、大島組のメムバや、劇団状況劇場のメムバなので、彼らが出てくると、演技がふつうに上手なので、安心するんですが、主演のミツユビナマケモノと、紀伊国屋の社長だけが、棒読み棒立ち棒演技で、キモチ悪くて、軽く吐きます。そこに爆笑してしまいました。

(15)火天の城(2009)日

火天の城 [DVD]

桔平ちゃんが信長役なのは、かっこいいから許す。

安土城を建築するという特命を受けた、熱田組の皆さんが、技術者として奮闘する映画に、特化すれば、おもしろかったのに、家族愛だの、友情だの、陰謀だの、あれこれ盛り込もうとして、完璧に失敗している。

(16)トラック野郎 突撃一番星(1978)日

トラック野郎 突撃一番星 [DVD]

ガラマニ県下呂シティーが舞台となる、ジモティーには嬉しい回。お酒は天領、飛びっきりですよ。

(17)幻の光(1995)日

幻の光 [DVD]

是枝裕和監督作品。この監督独特の、静かな間のとりかたが、俺は非常に好きになってしまったので、この映画も楽しく見ました。

(18)虹をつかむ男(1996)日

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山田洋次監督作品。故・渥美清氏に捧げられている。往年の名画の、解説映画としても貴重。

(19)セーラー服と機関銃(1981)日

セーラー服と機関銃  デジタル・リマスター版 [DVD]

相米慎二監督作品、赤川次郎原作、薬師丸ひろ子たん主演。いまさら解説するまでもない、俺の青春時代に、大ブレイクした角川映画

ここから先は、読まないでください。恥ずかしいので。

いい?読んじゃイヤなのよ。いいわね。

俺、この映画、まるっきし、はじめて、見たんよ。マジで。食わず嫌いでもないんだけど、ちゃんと見る機会が、なかったわけでもないのに、ぜんぜん、見たことなかったの。薬師丸ひろ子たんを、好きでもきらいでも、ないんよ。でも、肝心なこの映画を見たのは、初めてだったんよ。

見た感想。薬師丸ひろ子たんの魅力には、なにもいう事がない。かわいらしい。そりゃブームにもなるやろ、と、よくわかった。でも、お話しは、あまりにも残酷で、好きな映画には、ならなかったよ。

(20)SHOCKER 闇の奥(2006)オランダ・ベルギー

SHOCKERショッカー 闇の奥 [DVD]

近年、欧州の各国が、ホラー映画の良作を製作してくれて、うれしいかぎりだ。この映画も、登場人物のキャラは早々に立ってるし、状況はちゃんと怖いし、見ごたえ満載。

(21)パラノーマル・ビギニング(2006)【吹替版】カナダ

パラノーマル・ビギニング [DVD]

邦題と、DVDジャケ写真で、ものすごく損している。パラノーマルなんちゃらの二番せんじかと思いきや、ぜんぜん、こっちのほうが、よい。ひかりTVに、吹替え版しかなかったのも、残念だ。字幕版で見たかった。風景描写はこまやかだし、恐怖感もあり。原題は「ゆりかご」。

(22)ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記(2007)米

ナショナル・トレジャー2 リンカーン暗殺者の日記 [DVD]

前作にひき続き、快作。文句なし。

(23)エンパイヤ・オブ・ザ・ウルフ(2005)仏

エンパイア・オブ・ザ・ウルフ [DVD]

ひかりTVにおける視聴、二回目。だがなんで俺は、こんな駄作を、二回も見てしまったんだろう。再生して数十分、あれ?これ、前にも見た?ってなった。記憶に残らないくだらなさ。

(24)サブウェイ(1984)仏

サブウェイ ―デジタル・レストア・バージョン― [DVD]

リュック・ベッソン最高作品。イザベル・アジャーニが着替えない!ジャン=ユーグ・アングラードが、小山田圭吾みたい!

(25)時をかける少女(1983)日

時をかける少女 デジタル・リマスター版 [DVD]

大林宣彦監督作品、筒井康隆原作、原田知世ちゃん主演。

ここから先は、読まないでください。恥ずかしいので。

いい?読んじゃイヤなのよ。いいわね。

俺、この映画、まるっきし、はじめて、見たんよ。マジで。

と、この文章は、(19)セーラー服と機関銃 でも用いたが、「時かけ」でこれを告白するのは、俺はものすごく恥ずかしい。映画を見て、驚愕し、そして激しく後悔したからだ。

だって、この映画は、日本の映画史に、さんぜんとかがやく、名作じゃないか。

そんなこと、いまごろになって、なにを言ってるんだと、俺は俺を責める。原田知世さんの、俺は、二歳年下なだけである。「時かけ」公開時、俺は中学二年生だった。クラス内で、男子生徒は、薬師丸ひろ子派と原田知世派に分かれ熱狂し、女子たちは、それぞれの映画の主題歌を、競って歌った。俺も、どの曲も、そらで歌えるし、特に知世ちゃんの歌は、歌いやすいし、好きだった。

だのに、なぜ、本編を見なかったのだろう。これには、理由がある。ハッキリ自覚している理由が。

俺は、大林宣彦作品を、好きではなかったのだ。尾道三部作の、「転校生」は映画館で見たのだが、好きになれなかった。だから、「転校生」の続きとして「時かけ」を認識しており、あんなふうだったら、見たくないな、と、漠然と感じ、見ないまま、2013年1月まで、時をかけたのだ。

いま、はじめて見た映画、「時かけ」は、視聴後しばらく、放心状態に俺をおちいらせた。ラストが、とても悲しい。さて大林演出が鼻についた中学生だった俺は、もうここにはおらず、色眼鏡でものを見る悪いくせも直って、一個の純粋な青春映画として、SF小編として、特別に優れた映画であると、そりゃ大ブームになるはずだわ、ならなきゃおかしいわと、大喝采をおくりたい。

なによりも、知世ちゃんである。こんなに優れた女優さんだったのか。なんという稀有な少女だ。もっと知世ちゃんを見ないではいられない。

こうして、俺内・原田知世ちゃん大好き大会が開催されたのである。

(26)天国にいちばん近い島(1984)日

天国にいちばん近い島 デジタル・リマスター版 [DVD]

大林宣彦監督作品、原田知世ちゃん主演。知世ちゃんの存在感、フルスロットル。冒頭、飛行機の中で、眼鏡をかけた、さえない女の子が、オドオドしているその顔。そのしぐさ。もう夢中ですよ。この映画、尺がけっこう長いが、見終わってしまうのが、惜しくて、惜しくて。

時かけ」と同様に、映画のエンドロールで、主題歌が歌いあげられる。YouTubeで探して、何回も何回も、聞き入った。

♪Love 平凡な ささやきが あなたのくちびる 宝石に変える

この歌詞も珠玉だ。ああ、知世ちゃん、知世ちゃん。俺にもっと知世ちゃん映画をくれろ。

(27)早春物語(1985)日

早春物語 [DVD]

原田知世ちゃん主演。主題歌は、知世ちゃん名曲集のなかでも、筆頭に挙げられる、大好きな歌だ!

時かけ」「天国に」に続いて、ぐうっと、大人びてきた知世ちゃん。せいのびして、お化粧して、おしゃれして、大人の恋をしてみたい知世ちゃん。好きなひとを待つ、ビルディングのロビーにて。彼に見せたい自分の姿を、ポーズをとって、ああでもない、こうでもないと、手を変え、しなを変え、ポーズを作ってみせる知世ちゃん。

なんて魅力的なのだろう。なんて素敵な女優さんだろう。

ブレンディのコマーシャルを見る目が、すっかり変わってしまった、2013年1月であった。

原田知世さん、改めて、心より、尊敬いたします。

(28)アメリカン・プレジデント(1995)米

アメリカン・プレジデント [DVD]

「ぼくは、合衆国の国民だ。大統領であるあなたを、批判することは、義務ですらある!」

劇中で、若きマイケル・J・フォックスがはなつ、名言だ。何度くりかえし、この映画を見ても、彼のこの言葉で、いつもハッとさせられる。

(29)ザ・ハリケーン(1999)米

ザ・ハリケーン [DVD]

黒人ボクサーが、冤罪にかけられ、それを晴らすまで。実話に基づく。秀作だ。

(30)エレクトリック・ミスト 霧の捜査線(2009)米・仏

エレクトリック・ミスト [DVD]

俺は何度もゆーが、人間が怖いサスペンスが好きだ。この映画も、そーゆー意味では俺の好みなんだが、主人公が、南北戦争のむかしの、幻影、夢想、そうゆうものにとらわれていて、その南北戦争の幽霊が、事件解決の糸口などを教えてくれる筋立てが、ウーン、俺が日本人で、南北戦争のことを、自分の心のなかの存在として感じられないからかもしれないが、余計な設定と感じてしまったね。

(31)殺人の追憶(2003)韓国

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俺の大好きなジャンル、実録殺人事件の映画化だ。そしてこれは、出色の有能な映画だった。ふたりの刑事が、ケンカをしながらも、憎むべき犯人を逮捕するために、血道をあげて捜査する姿が、美しいからだ。正義感というものを、実直に描こうとしている。反対に、殺人事件の犯人像は、極めて酷薄である。「正義 対 悪」という、ともすれば浅薄にもなりかねないテーマを、徹頭徹尾つらぬいて描いている。

実録殺人事件、しかも未解決事件を映画化し、視聴後にモヤモヤさせず、一種の解放感をもたらしてくれたのだ。

…と、この韓国映画の成功をみて、2月の冒頭に、同じ韓国製のサスペンスを、チョイスした俺であったが…待て、次号。