新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

デジタル絵画とアナログ絵画ってなに

7/16 美術館へ行った。

日本の美術品が、いっぱいな展覧会。
縄文土器、鎌倉期の仏像、江戸時代の屏風がいっぱい。
目デッサンに励みました。やはり「肉筆」がイイね。
絵も彫刻も、和紙に書かれた和歌も…
何百年経ったって、 作者の、手の感触、汗の匂いまで感じられる。

最近、自サイトに、自分の絵を載せるようになったけれど、
俺は、ガンとして、「紙に描いたのをスキャナ」手法しかしない。
スキャナの付録に、結構充実した、画像加工ソフトも付いてたけど、
本名のサインを消すとか、必要最低限の加工しかしない。

以前、某お絵かき掲示板にて。
中学生の男の子が、マウスで一生懸命描いた絵を投稿してた。
俺が「私のお勧めは、紙に手描きして、スキャナでアップする方法です。」と助言。
すると、他の方が、
「スキャナもペンタブもなくたって大丈夫ですよ。私は断然マウス派です。
(中略)慣れれば、マウスでけっこう書けるものです。」と発言。
そしたら、その男の子は「 ぼくもマウスに早く慣れるように頑張ります。」と…

そうじゃない…俺が言いたいのは。

中学生である彼には、肉筆での練習が必要なんだ。
画用紙に、2Bの鉛筆で、描かなければ、
何枚も何枚も、描かなければ、線の上に線を重ねて、
筆圧の重量感を、その手で感じなければ、画力は向上しない。
ペンや筆で描くならば「入り」と「抜き」を習得するのが鉄則だ。
彼の教育のために、成長のためにと思い、
俺は「紙に描いて!」と言ったのだ。

パソコンの画像ソフトは、しょせん、手作業の代替えでしかない。
ペンタブや、マウスで、モニタに映える流麗な絵を描いている人は、
幼い頃から、紙に手で描く修行を経た上で、
単に技術として、ソフトを利用しているのである。

昨今のアニメが、CGに頼りすぎて、
うすっぺらい、無機質な作画ばかりになっているのも、 いやだなぁと思っている。
アニメーターの質も、落ちた。
湖川友謙先生も、坂本三郎先生も、「紙に描いて」修行してきたからこそ、
ダンバインの、あの素晴らしい作画が出来たのに。

…これから、絵を学ぼうとしている、明日ある少年に対して、
はなっから、モニタ向けに、マウスで描けとは、到底、勧められない…
と、その時思ったけれど…よそ様の掲示板だったから、俺は口をつぐんだ…

俺は、絵も、文章も、サイト作りも、なにもかも下手くそだけど。
だけど、自分の信じる道を、歩むしかない。
自分の人生に、自分は、いつも一人しかいないのだから。