新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

NHK大河ドラマ「義経」ガラマニの感想文 下期

05/10/23うつぼちゃん再登場から、05/12/4平泉のみたちさようならまで

 

05/10/23(日)祝・うつぼちゃん再登場

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うつぼちゃん放心状態 10/23作・掲載 紙ぃーに、マーカーと色鉛筆

 

あ、はい、こんばんは。うつぼちゃん再登場にカンドーして、絵ぇー描いたガラマニです。これは、流行り病で、旦那さんが死んでしまい、京都市内をさまよってたところを、ナレーターのおばさんに助けられて、義経んちに連れて来られたときの、うつぼちゃんです。上戸彩氏の、魚類的な、目と目の離れ具合、ホントのウツボみたいな、ダレッとボテッとしたくちびる、死に瀕したショックを受けている女性の、放心状態を見事に表現した、上戸彩氏の演技力を、ほめたたえている俺の気持ちを描いたものです(長い)。

俺、うつぼちゃん、けっこう好きなんで、結婚して、義経ホームチームから、離れていった彼女が、もう登場しないんじゃないかと心配してたんで、今日の放送で、出てくれて嬉しいです。しかし、すごい顔だよな、うつぼちゃんて。こぉの、中途半端な美少女さ加減が、エエよな。庶民の手ぇーの届かない所にいる系の、超ぉ美少女なのではなくて、近所の三流公立高校に通ってそうなツラがまえ、彼女に惚れてる喜三太よりも、妙に長いすねがニョキニョキ発する、キモい色気が、俺は好きっす。

彼女は、生き生きしてるのがいいですね。生々しいとも言える。彼女の存在感には、肉感が感じられる。だから、美しい。乞食の出で、身売りされて、苦労して…その上、子供のときからずっと好きだった、義経を、静御前にとられちゃって。

うつぼちゃんは、義経と自分は、身分違いで、結ばれることはないと、幼い頃から、分かっていましたよ。でも、好きだった。いちばん、好きだった。いつか、義経は、自分ではない妻を娶るであろうことも、分かっていた。

だから、ずっと、彼女は、苦しんできた。

日々の生活だって、けして楽ではない。早朝から深夜まで、働き通しでも、食べるのがやっと。ドラマでは、洗濯された、ほころびのない着物を着ているのが、当たり前のように見えるけれど、この時代、洗濯機もミシンもない。ちょっと想像してみて下さい。うつぼちゃんは、真冬の鴨川で、素手で着物を手洗いし、繕い物をし、白米など食べられない生活を、生まれてからずぅっと、送っているのですよ。そして初恋は、「最初から」叶わないと知りながら…どれほど辛い人生を歩んで来たことだろう。画面には、直接描かれなくとも、わかりますもの。上戸彩氏は、うつぼちゃんの日常が、いかに悲惨なものであるか、場面ごとに表現する才をお持ちだ。

この度の、罹災シーンもそうでした。「うつぼちゃん、どうしたのっ?!」と、駆け寄る義経ホームチーム。必死で介抱しようとする、けど、彼女を抱きしめることは出来ない喜三太と、かつての想い人、義経らに囲まれても…放心した彼女は、空(くう)を見ている。そりゃそうでしょう…苦労して苦労して、ようやく、いい人と巡り会って、夫となり妻となり、でも楽ではない毎日の仕事を努めてきて、そこへ疫病だなんて。優しく抱きしめてくれた夫を、苦しませ死なせた喪失感。彼女を、世界は、どこまで苦しめれば気が済むんだ。

うつぼちゃんには、どうか、幸せになってほしいです。彼女が幸せになるんなら、ドラマに登場しなくってもいいや。そんなふうにさえ、俺に思わせた、本日の、うつぼちゃん放心状態に、乾杯!エラはりすぎ顔、最高!で、あります。

05/10/30(日)静御前、眉毛ボーン

こんばんは、タッキーのもみあげが、やたらボワボワしてきたと感じたのは俺だけでしょうか、ガラマニです。えーと。めっきり、寂しくなって参りました。見渡す限り、オットコマエ皆無なので(それかぃいっ)。なんかなー、宗盛たんも、カゲスエたんも、出なくなっちゃったら、惹き付けられる男性キャラが、おらん。ひきつけ起こしそうな男性キャラなら、おるが(意味不明)。なので、前回から、女性キャラ言及に走っているのですよ。

今回は、土佐丸高校じゃなかった、土佐坊なにがしという、やさぐれた坊主が、タッキーを暗殺しようとして、義経ホームチームとチャンバラになり、主人公サイドが、例によって強すぎで、バッタバッタと敵を倒し、タッキーは、ピュンピュン空飛んで、かっこいい戦闘シーンを展開…は、いいが、最終回間近なのに、義経チームの、誰にも萌えない俺。萌えないだけならまだいいが、感情移入も、あんま出来ん。ヤバい、マズい…安宅の関はもうすぐだというのに、弁慶はじめ、義経ホームチームのフレンドリーさの、最大の見せ場で、感情移入出来んかったら、どうしよう。

今回、印象的だったのは、義経が、初めてお兄さんを呼び捨てにして、敵意を表明したセリフかな。

滝「ここは、わたしの存念を、頼朝に示すのみ!」

おー。おーすげー。今、タッキー、「よりともに」って、言ったよ。暗殺者まで仕向けられて、ようやくキレたか。遅いけどさ。

今回は、うつぼちゃんも出たし、静御前も出たし、影の薄かった正妻で、よく見るとかなりごっつい顔の萌たんも、長刀ふるって活躍したし、ホントに、女性キャラばかりに目が行ってました。

静御前を演ずる、石原さとみ氏は、実は俺、以前よりファンなのです。ガラマニ日誌15で、俺は、NHK大河ドラマは好きだけど、NHK朝の連ドラは、嫌いだと書きました。それはもう、くどくどくどくど、嫌いな理由を書きました。んで、そんな、でぇきれぇな朝ドラ中、唯一、好きだと書いた「てるてる家族」のヒロイン、冬子ちゃんこそ、石原さとみ氏だったのです。俺は、冬子ちゃんの、元気いっぱいな、毎朝の挨拶「おはようさーん!さんさんさーん!」で、脳を覚醒させ、出勤に臨んだものでした。

が、しかし。大河「義経」に、石原さとみ氏が出演すると聞いた俺は、彼女の役はてっきり、巴御前だと思いました。俺のイメージの巴御前は、石原さんに似てたし、俺は巴御前ファンでもあるので、好きな女優さんが、好きな女性キャラを演じてくれるぅ~と、思い込んだのです。が、しかし…

俺「し、しずかごぜんっ?さとみちゃんが?いやぁ…に、似合わねーッ」

だって、彼女、地黒で、毛深いんですもん。日焼けしたノーメイク顔に、ゲジゲジ眉毛が生えまくっている系の、健康美人。眉間に生えた毛を見てると、わき毛や、あちこちの毛がボーボーなのを想像させる、毛深さ。川谷拓三氏や、佐藤蛾次郎氏と同族の女な感じ。まかり間違っても、白拍子の、静御前のタイプじゃあ、なかった。静御前、初登場のとき、石原さんの顔見て、俺が思ったことは、

俺「おしろいどんだけぬったんじゃ。ファンデ何個消費だ。塗り壁か。左官屋さんか。肌呼吸出来てるか。窒息死しないか。指先まで塗ってないか。白いぞ、うそだぞ、石原氏!」

でしたね。まー、彼女、演技力はあるので、その点は心配してませんでしたが、ジグロがさー。ゲジまゆがさー。どうやって白拍子に化けるのか、それが心配だったけどさー。今じゃすっかり、見慣れましたよ。ファンデの個数を数える間もないほど、静御前の、間の取り方は、息をも、つかせないから。さすがだぜ、俺が見込んだ眉毛ボーンはよう。明日の大河を背負って立つ、女丈夫さ!

次回、俺が大大大好きな、タッキーの師匠、美輪明宏御大、再登場!戦雲が俺を呼ぶ。

 

05/11/6(日)強いぞ!美輪明宏

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美輪師匠のありがたいお姿 11/6作・掲載 紙ぃーに筆ペンと色鉛筆

あ、はい、こんばんは。俺の大好きな、美輪明宏御大、再登場に感激して、絵ぇー描いてたガラマニです。夜陰の境内。義経、弁慶、静御前が、敵の軍団に襲われた!戦う、男ふたり!あっ、いけない、静御前が敵に捕らわれたぞ。危ない、シズカ!ええい、俺の女に触るな下郎!しかし多勢に無勢、ホームチーム不在の義経サイドは劣勢、静御前の悲鳴が響き渡る。

その時。

「ピキャァァアアアーッ」獣の声だ。なんだ?敵か、味方か?by義経目線

モモンガー飛行部隊、只今見参んっ。なんでモモンガーなのかとか、ムササビじゃないのかとか、この際、気にしないで行こう。モモンガーって、言いたいの。俺。
「ピキィイイイ」飛び交うモモンガーの、純粋に体当たりな攻撃を受け、たじろぐ敵軍団。そこへ現るは。

もののけじゃぁーッ」逃げ散る敵軍団。確かに、もののけだ。美輪明宏御大だ。タッキーの、手品とジャンピングの師匠だ。無敵だ。細木数子なんかアタクシの敵じゃなくってよ。オーホホホホ美輪。劇中の御名前は、鬼一法眼!強い。強すぎる、美輪。タッキーがピンチの時にぃ、美輪師匠が登場して、助けてくれて、プラース、人生の教訓を授けてくれたらいーなーと思ってたんだ、俺。念願が叶いました。感動のあまり、こんな絵を。手が。この手が勝手にこれを描いたのよー。あ゛ー、楽しい。

しかしアレやね。もはやこの番組、なんでもアリやね。モモンガーってあーた。いいや、美輪明宏御大だから、なんでもアリなのだ。助けてもらった静御前、感激のあまり、合掌して、こう言いました。

「これぞ、御仏のお導き。ありがたいことで御座います!」涙声

ホンマに有り難いわい。滅多に無いっちゅー意味で。ビバ!美輪明宏。ってことで。大満足な俺です。

05/11/13(日)静御前が敵に捕らわれた!

あ゛ー、眠い。(すみません、いきなり…)今夜は冷えるなぁ。もう11月も半ばだもんな。早いよなー、今年も残すところ、1ヶ月半か。つーことは、大河は最終回間近ってことだ。どうりで、話しの展開が、寂しく、さみしぃくなるはずだわ。だって「義経」だもんな。薄幸の主人公だもんな。バッドエンドの代名詞、日本史の、悲劇のヒーロー代表選手が、義経なんだもんな…

あ、はい、こんばんは。晩秋のセンチメンタリスムと、単なる室内の気温の低さのため、わびしさがつのっているガラマニです。(暖房入れたらエエがな、俺。)ここで言う、おセンチ(死語)の要因は、大河が終わっちゃうという、年末恒例の病気です。俺のような、大河人間は、年末=大河の最終回、年始=大河の第1話、という認識で、ゆく年くる年を感じているので、今の季節は、毎年、わびしくなっちゃうのですよ。

今日のお話しは、静御前が敵に捕らわれてしまい、彼女のガードレールじゃなかったガードマン役の、佐藤(弟)さんと、うじきは散り散りになるという、悲しい展開でした。うじきは、後にタッキーの元へ戻りましたが、佐藤さんは行方不明のまま。静御前は、北条時政の尋問を受けているという、心配でたまらない状態です。自分の女に、下衆が、指一本触れるだけでも、男にとっては、ハラワタが煮え繰り返る事態なのですから、タッキーの憤懣、さぞかし…と思いきや、のん気に、屏風眺めて「平泉も、福原みたいで、えーなー」とかゆってるし。「そうだ、平泉にはぁ、シズカも連れて行こうー」って君たちぃ。そんなん言ってる間にも、彼女は、酷い仕打ちを受けているに違いないのだぞ。もっと心配しろよ!

ひきかえ、捕らわれの静御前は、疲弊した青い顔を、なお毅然とさせ、尋問する時政を、逆に誘導尋問するほどの、気丈さ。天晴れなり!しずかごぜん。彼女の態度の、凛々しいことに、日本女性の鑑を見る思いでした。そんな彼女が、次回は…あぁ、ホントに悲しいよ。白塗りコンクリメイクの静御前が、愛する義経と引き裂かれ、そして…

義経」の最終回が近付き、俺が、わびしくなればなるほど、今年度の大河は、「勝ち」なのだ。だってこれは悲劇なのだ。だから、わびしくていいのだ。でも…いやだよぅ、やっぱり、静御前が苦しむのは、かわいそうだよ、いやだよ!次回予告を見ただけで、痛ましさに、たまらなくなってしまった俺でした。

05/11/20(日)見事じゃ!静御前 

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やぶ睨み顔の美しきかな、静御前 11/20作・掲載 紙ぃーに鉛筆と水彩絵の具

言葉の出ない、完璧さ。それは本日の静御前石原さとみ氏の、迫真の演技である。敵の囚人となり、責め苦を受ける。それだけでも、生きているのが不思議なぐらいの辛苦だ。だが彼女は、頼朝を、政子を、やぶ睨みに睨みつけ、低く重く、うなった。なぜ、我が夫を虐げたのかと!誇り高き女は、鎌倉の権力者に、礼を保ちながらも、けして媚びはしない。

女の癇症な顔とは、この世で最も美しい顔であると、日本の伝統は教えている。般若の面は、嫉妬に狂う女の様を、模したもので、それはお面の中でも、いちばん恐ろしい形(ぎょう)であると同時に、般若面に似た女は、美人の典型であるとも言われるのである。静御前の場合、夫と引き離された挙句、初産の我が子を、殺された。本日の放送「しずやしず」全編を通して、彼女は、怨念の塊となっていた。当然である。こうした境遇に置かされた女に、きちがいになるなと、命ずる者がいたとしたら、その者こそ、きちがいなのだ。そして、気のふれた女の、癇症な叫びをこそ、美しいと思え。日本のおのこであるならば。

静御前は、白拍子である。舞いを舞うが、生業(なりわい)である。我が子を殺された、うら若き母は、白と朱色の装束を身にまとい、赤き葉の舞い散る舞台にて、舞い、歌った。「しずや…しず…」観衆がどよめき、彼女を非難する声があがる。鎌倉の祝いの場であるのに、夫・義経を恋い慕う唄を歌っているのだから。

静への非難を、制したのは、はたして、彼女の子殺しに手を染めた、北条政子であった。政子は、見とれた。静御前の、この世のものとも思えぬ、美しさに。潔さに。敵陣にあって、この女、揺ぎ無い!断固とした抗議の姿勢に、政子は、魅了されたのだ。

財「見事じゃ!」

静御前よ、あなたは、その肉に、血を流したひとだ。女の一番大事な、我が子を奪われたひとだ。しずかよ、静よ…見よや、見よ。怨念を、舞台に、扇に、燃え上がらせて見せた静御前よ!あなたは、日本一の<白拍子>だ。

05/11/27(日)安宅の関!弁慶VS石橋蓮司

弁「おぬしは未だに、セリフのないシーンで目が泳ぐクセが治らぬか!」

バシ、バシ。タッキーを棒で殴る弁慶。目が泳いでるタッキー。

弁「おのれッ、おぬしのおかげで、我ら義経ホームチームが、行く先々で、演技の下手な主役を盛り立てるのたいへんですねーとねぎらわれるわびしさが、まだわからぬか!」

バシ、バシ。殴り続ける弁慶。あんまり痛そうじゃないタッキー。

弁「おぬしのために、おぬしのためにぃーっ、この、厄介者がぁッ!!」原文のママ

バシ、バシ。見るに見かねた石橋蓮司さんが、

石「松平さん、もうそのへんで…最終回も近いことですし、安宅の関まで来て、そうも演技力のことを言っても、もはや、詮無きことでは。」

弁「れ、蓮司どのーっ ウォーンオンオンオン」男泣き

…あ、ハイ、こんばんは。待ちに待った、安宅の関、待ちに待った「勧進帳」で、今回は弁慶が主役だから、よもや、感動しないなんてことないだろうと思いきや、関守・富樫さん役は、くせもの役をやらせたら、東アジアで右に出るものは太平洋ぐらいしかない石橋蓮司さんだし、安心して見ていられるだろうと思っていたら、滝沢のやつが あ

おまえ 無感動・無表情もたいがいにさらせ

だったために、悪化していた風邪がますます悪化したガラマニです(長い)。

俺ぁ、俺はねぇ…タッキーが努力に努力を重ねて、ここまでマトモになったことは、ちゃんと評価してますよ。「義経」上半期までに感じていた、タッキーの演技下手すぎも、随分マシになった、今年の大河は、まずまずいい大河だった、それは滝沢氏の苦労の賜物だと思ってましたよ。どんなに世間が「タッキーは下手だ」と酷評し続けようとも、どうせ下手くそだという先入観で、彼を見てはいけないと、自分に言い聞かせて、冷静に見ようと、俺だって努力してきましたよ。

でもね。

あ、あ、安宅の関ですよ。国語の教科書にも載ってる「勧進帳」ですよ。クライマックスもMAXですよ。この日のための、今までは前フリだったと言っても、過言でないですよ。なのに。あん~あ、それなのに。

滝沢 おまえ 棒で殴られたことないのか ぜんぜん 痛そうじゃない 従って かわいそうじゃない 従って 義経=薄幸じゃない 従って 弁慶と石橋さんの労力 むくわれない

ピキィーッ 滝沢 おのれえぇえええ って、なりました。ショックのあまり、石橋蓮司さんの、登場した瞬間にキャラが立っている迫力も、安宅の関の、門やお庭の幅が妙に狭いことも、喜三太がうつぼちゃん好きを公表したことも、大好きな巴御前の再登場、今はシヤワセなんだぁよかったねぇも、ふき飛んでしまったわ。再度、このセリフで締めッ。

弁「おぬしのために、おぬしのためにぃーっ、この、厄介者がぁッ!!」原文のママ

05/12/4(日)お終いは、始まりなのだ

長嶋一茂さんが利口に見えました。下手に喋らせず、下手に動かさず、顔立ちと体格と、寡黙でさえあれば重々しい声質、だけを生かした脇役に配する。演出次第で、あの長嶋ジュニアでも、おりこうで、頼りになる武人に見せることが出来るんだなーと感心しちゃいました、ガラマニです(長い)。

奥州藤原氏のみたちこと、秀衡さんが、急に苦しみ出し、倒れるシーンは、見入ってしまいましたか?目をそらしてしまいましたか?見事でした。あれは、「死」であるとか、「病気」であるとかいう、人が生きる上で、避けては「生きられない」現象について、真剣に探求している人物にしか、出来ない演技でした。高橋英樹氏の、今回の死の演技と、平清盛@渡哲也氏の、いまわのきわの演技は、特出して脳裏に焼き付いています。渡哲也氏は、撮影時に、本当に重病だったのに、病床から這い出て、撮影を果たしたと聞きました。天晴れな役者根性と思い、また、こうした、老年者の死というものを、ひどく丹念に描こうとした点は、このドラマの、脚本の秀逸さでありましょう。大河ドラマの視聴者の、多くを占める、老年者層にとっては、ああした病死を、身内に持った人がほとんどであり、自分もその年代に近くなりつつあるから、みたちの享年、66歳というナレーションが、重く我が身に感じられたと想像します。うちの親父が、そうです。みたちの苦しむシーンは、とても見ていられないといった風でした。そうして俺は、父を看取る、三兄弟の気持ちを、我が身のものとして、感じなければならない時が、いずれ来るのだと思って見ておりました。

長男にして後継者の泰衡さんの、狼狽ぶりも、リアルで素晴らしいと思いました。小心者の泰衡に対して、肝の据わった弟、長嶋ジュニアが立派な人に見えるという配役の妙ですな。義経ホームチームが、奥州にいた頃の放送は、思い返せば随分前になるのに、藤原三兄弟のキャラが立っているおかげで、視聴者もスンナリと、「あぁ、平泉に戻って来たなぁ」と、ストーリーに入る事が出来た感があります。また、長男が、後継ぎに向かない人材である点、平家の宗盛たんを彷彿とさせられます。

今年度の大河ドラマ義経」も、残すところ、あと1回。次回、最終回と相成りました。今日の放送を見ながら、一年間の「義経」が、走馬灯のように脳裏を駆け巡りました。一年間の、俺の生活が、走馬灯のように、脳裏を駆け巡ります。2005年が、もうすぐ、終わります。俺は大河人間なので、師走のこの時期は、寂しくなるのです。お正月に第1話、年末に終焉を迎える、大河ドラマと供に、ゆく年くる年を感じてきた俺、今年は、「義経」と一緒でした。タッキーがふがいないと言っては怒り、うつぼちゃんの幸薄さに涙し、宗盛たん、コータロー、カゲスエたんに萌え、財前のほっぺたのしわの、妙なぱっつんぱっつんさが気になり、佐田啓二のクローンに拍手喝采し…

この、「義経」コォナァを、毎週日曜の夜の内に、毎度毎度更新するのは、けっこう、たいへんでした。俺は、このサイトで、いい加減な仕事はしたくはないし、軽いノリで文章を書けるタチでもありません。特に、我が愛する大河ドラマの、感想文コォナァだと銘打ったからには、中途で投げ出す事など、思いもよりませんでした。体調が悪くて、休みたいと思う日が、何度もありました。でも、休まず今日まで来ました。1回、更新が日延べした事はありましたが、その日曜は、サイトの別項の更新に時間を割いたからでした。また、「義経」をコォナァ化してから、日曜日には、絶対外出しない習慣になりました。なぜそうまでして、更新にかけるのかと言われたら、俺はこう答えます。それは、「義経」が、素晴らしかったこと、そして、皆様が、読みに来て下さるからです。お言葉をかけて下さる方々、また、「読みに来る」という、声なき声援を下さった方々、すべての皆様、ありがとう御座います!次週、「義経」最終回。源の九郎判官義経、最後の日を、皆様と一緒に、燃えつくしましょうぞ!