新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

『うえぽん』いしかわじゅん著

こんばんは、マンガについて語ろうとして、カテゴリに[マンガのお話し]を追加しようとして、マンガも「本」やから、読書のお話しくくりでエエがなと思いついたガラマニです。

うえぽん 【コミックセット】

いしかわじゅん先生は、大好きな漫画家です。単行本はほとんど所有してますが、中でもお勧めはこの作品。『うえぽん』は、1980年代に少女雑誌に連載された、スパイまんがです。イギリス情報部のヒラ部員、青年「うえぽん」と、上司で部長の「氷のジョン=ブル」、美人部員「レディー」の3名が、ソ連のスパイ組織・KGB工作員「鋼鉄のミーシャ」や、中国の諜報員「フー・マンシュー」たちと、愉快な愉快な戦いをくりひろげます。

冷戦時代に多かったスパイまんがへの、パロディでもあるこの作品、いしかわ節が全開で、かつ少女誌向けに、男色要素もふんだんです。日本贔屓のジョン=ブルは、毎回、ジャパン文化についてのうんちくを語るのだけども、いちいち少しずつ間違ってるんですね。和服を着て、「これはツムジと言ってな。大変 高価な物なのだ。」と言ったりね。それは紬(ツムギ)だろ!とは作中の誰も突っ込まずに、お話しはずんずん、予想外で予想内な、いしかわ節的展開に突き進みます。

このマンガのなにがすごいって、氷のジョン=ブルの顔です。世の中に漫画家多けれど、一コマの絵ぇーだけで、キャラの顔アップだけで、爆笑とるかたは、いしかわ先生ぐらいです。氷のジョン=ブルは、マンガ史百年に一人、出るか出ないかのキャラクターです。顔を、思い出しただけで腹よじれます。

絵だけでですよ?こんなすごい顔、見たことねぇーってギャァーハッハッハ机バンバン!ジョン=ブルのキャラクターは、後に相撲まんが『薔薇の木に薔薇の花咲く』にて、セキトリ「こけし岳」として再登場し、俺の腹筋をよじれさせ続けたのでした。

薔薇の木に薔薇の花咲く 1 (光文社コミックス)

まーとにかく、氷のジョン=ブルとこけし岳の、顔!だけでも見てほしいと、ギャァーハッハッハ腹かかえながら、けいれんしながら、この本を差し出します。お、おもしろいから!顔が!

土田さん作『うえぽん』評(表紙絵は主人公うえぽんです。)
http://tc_tutida.at.infoseek.co.jp/manga/uepon.html