新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

NHK大河ドラマ「功名が辻」感想文(3)

06/05/28 第21話から、06/07/30 第30話まで

 本能寺炎上

 

06/5/28 第21話 これは見事なサラブレッド

ついに、馬エピソードきましたよ。冒頭、ショッピングモールをペアで歩く、山内夫妻。扇屋さんで、商品にみとれる千代、買ってやろうとする一豊。遠慮して断る千代。このシーンが、クライマックスへの伏線だったッ!

そこへ、田村淳さんたち、男子チームが走ってきて、「馬市だぞ!」今日は、奥さんサービスのショッピングに来たつもりだった一豊、ウマと聞くやいなや、千代に「あ、馬市、今日あったんだ。あ、見に行っていい?」状態に。

あるある。よくある。こういうパターン。あれでしょ、彼氏と繁華街でデートしていて、今日は私の買い物に付き合ってくれるって約束だったのに、場外馬券売り場に人だかりしているのを発見してしまい、「あ、レース、今日あったんだ。」以下略な状態だね。ホント、男って、いつの時代も変わらんのう。

馬市に行ってみると、それはそれは見事なサラブレッドが。お値段は、金十両。誰もがほしがる、素晴らしい馬ですが、とても手が出ません。帰宅し、その話しを千代に語る一豊。

一「その馬がのう、金十両じゃと。どうじゃ、あまりに高額で、ビックリしたであろう。あっはっは」

この時、一豊は、すごい馬の話しをして、ビックリさせて、それは純粋に、千代を楽しませようとしていたのですが、これもクライマックスへの伏線だったッ!

賢い奥さん、千代は、金十両と聞き、ピピーンきました。嫁入り時から秘匿してきた、実家の養父母が持たせてくれたへそくりを、今こそ使う時だと。額もピッタシ、十両ある。千代は、そのお金を、手作りきんちゃくに入れ、ニタニタしながら、一豊に差し出しました。

一豊は、てっきり、喜んでくれるとばかり思っていた千代。と、ところが…

山内一豊、初めてのマジ切れ!!

一「なんじゃ、この金は?なにぃ、不破の叔父上が持たせてくれただと。こんな大金を持っていたのを、おまえは今まで、わしに隠しておったのか!」

千「だって、叔父上が、いざという時に使えと…」

一「なにがいざという時にじゃ。今がいざという時か。お、おまえは…わしが怒っているのはのう!

理由1)部下の給料まかなうためにいっぱいいっぱいなのに、へそくりしてたのが気に入らない

理由2)嫁の実家の世話になるのが気に入らない

理由3)金であれなんであれ、女房が隠し事をしていたのが気に入らない

理由4)今朝、扇屋で、わしが買ってやろうとしたのを断っておいて、その女房の方から、ケタはずれに高いプレゼントを買ってもらうなんて、男がすたるから気に入らない

理由5)馬の値段の話しをして、ビックリさせてやったと思ってたのに、あの時おまえは、脳内でへそくりの勘定をしておって、わしの想定の範囲外の行動をとってビックリさせられたのが気に入らない

理由6)そもそも、女房が自分よりも、頭いいことが、ムカつくんだよなホントはな

理由7)でも、稼ぎは自分がしているから、物質面では負けるはずないと思ってた

そう、思って、いたのに…ア ア゛ァーッ!」

あるある。よくある。こういうパターン。ホント、男って、いつの時代も変わらんのう。

 

06/6/4 第22話 本能寺前夜

俺が信長の怒気にシンパシー感じてることはナイショだ。

あ、ハイ、こんばんは。今回の「功名が辻」ですが、期待を持ちすぎていたせいもあって、途中でお箸を落としそうな、ショックを受けました。(夕ご飯食べながら見てたので。)秀吉軍の高松城攻め、主人公の山内一豊が一騎撃ちをするという、ぜったいかっこいいシーンをですね、直接映さない手法、やったでしょう。高台の陣から、秀吉たちが「おお、あれは山内一豊だ。」と、実況中継しているだけで、済まされてしまったじゃあーりませんか。一豊は、前回、千代に名馬を買ってもらいました。こんな、史実のビッグイベント直後なのだから、その馬で活躍するところを見たかったですよ。ただでさえ、闘うしか取り得がない男だとゆーに。せっかくの主人公の見せ場を、まるっと割愛せんでもエエがな。予算が足らなかったのか、ウマの都合がつかなかったのか?合戦シーンに迫力がなかったら、おもしろくないんだもんよ。

さて、本能寺ですが。織田信長VS明智光秀の、深い心理描写に、驚かされているのが、今年度の大河です。なんとも倒錯的な、信長の癇症。信長の狂気に、ある意味「染められていく」光秀の苦悩。信長の正室濃姫の恋愛感情をからませている筋書きにも、ビックリです。俺も大河歴長いけど、光秀と濃姫カップリングなんて、かつて見たことがないわ。

俺は、信長が光秀をいたぶるのは、計画性を併せ持つ狂気だと、以前より論じてきました。徳川家康をお招きしての席上で、お刺身を投げて叱りつけるなんて、やりすぎです。信長自身にとってマイナスになるという意味で。信長のやり方は、陰湿で、自己破壊的です。こんな明智いじめをしていたら、信長自身が、誰からも心を開いてもらえなくなります。事実、このドラマにおける本能寺前夜は、信長による恐怖政治が、ピークに達した状態として、描きました。

そして、この、舘ひろし氏演ずる信長は、正気でもあり狂気でもある「天才」の精神、燃え上がること、もはや余人には止める手立てのないことを、十二分に表現しておりました。奇妙にひょろりと痩せた手足にも、病的な香りがただよいます。

次回はもう、信長とさようなら、か…「功名が辻」も、はや、上半期を終えようとしてるんだなあ。

 

06/6/11 第23話 濃姫は本能寺にあり

今回は、濃姫の死に顔をスケッチしたりして、非常に興奮しましたよ。なんと言っても、「今年度大河の本能寺」は、濃姫!のうひめ!美濃のお姫様だから濃姫

本能寺の変は、大河でも他のドラマでも、映画でも小説でもマンガでも、何度も何度も何度も描写されてきた、日本史上の有名エピソードであります。われわれ視聴者は、「このドラマでの本能寺は、どんなふうに描かれるかな?」という目で見ているフシがおおいにあると思われます。そんな中、「功名が辻」の本能寺では、信長のかたわらに、和久井映見さん演ずる濃姫が、いてくれました。

俺、誰が、誰のそばに「いてくれた」っていう表現が好きで、よく用います。今回の本能寺では、夫の、死出の旅に添い遂げる妻の姿に、いたく感動しました。ああ、そうか、このドラマは、恋愛ドラマだからなあ。夫婦愛がテーマだものなあ。だから、翼を焼かれる彼は、片翼のままではなくって、両翼を持って、黄泉の国へと羽ばたいたのだなあ。

和久井映見さんの面(おもて)の、美しさ、ここに極まったという感があります。当初、舘ひろし氏の妻役としては、若いと思っておりましたが、最後になって、円熟した女のふるえるような美を創り上げたと思いました。彼女の顔立ちは、鼻筋が丸みをおびツンととがってて、目は黒目がちで、眉は弓形で、口元は芥子の花びらのよう。狐か猫のような、独特の顔で、前から好きな女優さんでありました。「動物のお医者さん」の菱沼さん役で見せた、コメディエンヌぶり。濃姫の悲劇性。加えて、この本能寺で、老獪な女の魅力をも体得された。喜劇も悲劇も、和久井ワールドにしてしまう存在感。

濃姫の最後を看取る演出、脚本も壮絶でした。銃撃戦ときたか!織田信長、御自ら銃を撃つ!そして濃姫は、長刀(なぎなた)ではなくって、短刀で、ズバズバ敵兵をやっつけるんですものよ。かっこよすぎ。強いぞ!濃姫。戦闘能力、森蘭丸より高いんじゃないのかすら。

一方、明智光秀は、「敵は本能寺にあり。」と宣言したそこに、ラヴだった濃姫がいると分かるや、愕然とします。でも、もう遅い。覚悟を決めた彼女は、

ああ…「功名が辻」で、こんな絵を見ることになるとは…

本能寺の境内で、蜂の巣になって、こときれるとは!銃撃とは、かくも悲惨で、銃の音とは、かくも乾いていたことか。パン、パン、パン。女盛りの肉体に、激しい情欲を燃やした、彼女は、さ。光秀へと、不倫の恋文をしたためたあのひとは、さ。白磁の肌を、愛欲で濡らした女は、さ。パン、パン、パン。竹筒が倒れるように、死んでいったのさ。夫とともに、あちらに、逝ってしまったのさ。

彼女が、言ったさ。血潮に落つ、彼に。

濃「殿の御名こそ、永久(とわ)に残りましょうぞ。」

そう言った彼女は、父・斉藤道三に付けられた名ではなく、ずっと、こう呼ばれていたんだよね。

美濃の姫、濃姫と!

 

06/6/18 第24話 中村さんはお利口さん

現時点で死んでないキャラで、六平太以外で、男性で好きなのは、ロンブー田村淳さんが熱演する、中村一氏さん!今日は六平太、出なかったから、中村さんに注目。(六平太が出ると、他の全員、かすんでしまうという説もある。)

中村一氏さんは、出世競争で、山内一豊に負けてばかりで、いつも悔しがっていました。一豊んちには給湯システムつきバスルームがあるのに、うちにはタライしかない。一豊は、馬市でいっとういい馬を購入したのに、自分は、馬飼いに相手にもしてもらえなかった。いつも一豊ばかりが、禄を上げて、自分は!

一豊に対して、ひがみ、そねみの気持ちを持ち続けていた中村さんを見ていて、俺は、漫画で読んだ、こんなくだりを思い出していました。

人でも動物でも、生まれながらに違いがあるものである。違った能力を持った個体がそれぞれに適応し、力を発揮しうれば、豊かな内容にめぐまれた集団が生まれることになる。
だが、ある一面的な評価のみが強調されると、個体間に優劣が生じることになる。
そこが、浮世のつらいところで……それが、個々の運・不運に、拍車をかけるのである。
白土三平/岡本鉄二 著『カムイ伝 第二部 第1巻』小学館 より引用(句読点と行替えを、ウェブサイト用にガラマニが改変した。)

一豊が戦功を上げるのは、誰でもない、一豊自身の能力あってのこと。中村さんだって努力しているけど、一豊には、いつも水をあけられている。これまで俺は、上記の引用文を思い出しては、中村さんを応援してきました。

「中村さんには、中村さんにしかない才能が、きっとあるはずよ。一豊は、猪突猛進しか出来ない無骨者じゃないか。でもあなたには、他者をぬきんじてやろうっていう気概がある。悔しい、ちきしょう!っていう怒り。それは劣等感であると同時に、素晴らしい長所なんだからさ。負けず嫌いで意地っ張りな中村さんが、いつか、一豊に勝ってくれたら、俺、スカッとするんだがなあ!」

そして本日、中村一氏さんの才覚が、キラリと光りました。彼の、他の男にはない個性が、劇中で描かれるようになったと分かり、嬉しかったですねえ。中村さんは、そう、頭が切れるんです。一豊とちがって。

信長亡き後の全体ミーティングの席で、一計を講じて優位に立った秀吉。その振る舞いを間近に見ても、秀吉の目論見が、ぜんぜん読めてない一豊のバカさかげんにひきかえ、すべて見抜いてしまっている中村一氏さん。かっこいいぜ、ロンブー淳!感動的なキャスティングだ!史実ネタばれは書かないでおくけど、この先、中村さんが、一豊の上をいく場面が、生き生きと描かれることに期待大であります。

 

06/6/25 第25話 やっぱり更新するんだな俺

(この日、俺は 沖縄に長期旅行中 で、更新は出来ない、しないつもりでいましたが…)

俺、やっぱり、大河ドラマ見ないと死んでしまう体質らしいわ。今日は旅先の宿で見て、携帯使ってブログ更新をば。

千代役の仲間由紀恵さんですが、去年の大河の主演と違って、基本的な演技力があるから、安心して見ていたんですが、だんだん物足りなくなってきてたんですよ。どの場面でも一本調子だから。そんな俺の不満が、今回でやや解消されました。一豊に話すとき、吉兵衛に話すとき、少しずつですが、演技に緩急がついてきたと思いました。年末まで、俺を飽きさせないヒロインであってほしいと期待します。

中村一氏がまた、存在感ドンときた!俺ぁ、宿のテレビ前で

「田村屋ぁっ!」

ってうなりましたね。ロンブー田村淳さん、発声法変えたね!所作も上達したね!かっこいい、マジもんのさぶらいになってきたよ、田村屋はさ!

吉兵衛の恋人役で出てきた、細川ふみえさん。ぱっと見、誰だかわからんかった俺。オープニングのキャスト見て、ああバスロマンのスキンケアかと。しっとりした38歳の女を、見事に、ではなく、そつなく演じた彼女に、器(うつわ)を感じました。

 

06/7/3 第26話 演技に魂をこめろ!

本日の「功名が辻」について、ネット界の感想文作者さんは、どんなことを書かれるのでしょう。武田鉄矢氏演ずる五藤吉兵衛の散り様や、細川ふみえさんの涙誘う好演や、動揺する山内一豊の優しさや、ラストで千代が号泣したときに自分も号泣したと…そうした、メインキャラクターの演技や、脚本の内容に対して、言及なさるのだろうなあと、思います。

俺は、吉兵衛逝くという、この感動的な回にあたり、強く、本気で、怒った点について論じようと思います。出演者の中に、一人、演技に、魂が、まったくこもってない者が、おりました。俺は、その役者さんが画面に映った瞬間に、なんだその、たるんだ演技は!とショックを受けたのです。

山内軍、城攻め。高き石塀をよじ登り、敵陣に乗り込まんとする、一豊、吉兵衛たち。山内軍を迎え撃つ、敵陣に、その、たるんだ演技者が、おりました。石塀の上から、石を投げ落とし、一豊たちを登らせまいと防戦している、エキストラさんの一人です。城攻めシーンが映った最初のカットで、画面中央よりやや右、塀のはじにしゃがんで、手にした直径20センチぐらいの石を、下へと投げ落としている、顔が少しふっくらした、鎧姿の青年です。(お名前が確認出来ず、申し訳ありません。しかし、俺は、彼をしっかと見ておりましたとも。)

この人は、まるで、公園の池の鯉にエサやってるみたいな、ダラダラした動作でした。敵兵の頭上に、硬い、重い石をぶつけて、我が城を、君主を、守らんとする雑兵の感情の、ひとかけらも、感じられない。命がけで闘ってる男の美の、片鱗だにない。彼の表情は、休日の公園で求職活動について考えているにいちゃんみたいでした。合戦中ですよ?刺すか、刺されるかの戦争中ですよ?防戦一方だって、どこから敵の矢が飛んでくるか分からない、背後から突き落とされるかも分からない。戦場とは、そうしたものでしょう。しかも今回は、激戦の最中、ヒーローの家臣が、討ち死にするという、大事な合戦シーンです。吉兵衛が殺された戦場が、いかに凄惨なものであったのかを、きちんと描くことが要求されるのです。その大事なシーンに、ただの一人とて、演技に魂がこもっていない役者がいたら、興ざめするのです。一瞬しか映らないエキストラだからって、

だからって、どうして、演技に魂を、こめなくていい理由なんかないわ!この、ドたわけが!

役者さん本人と、ビシバシ演技指導をしなかった監督、フィルムのはしばしにまで目をこらさなかったディレクター、担当者全員に、猛省してもらいたい!いいですかい、小説でも映画でも、作家でも役者でも、表現者ならばなんでもそうです。魂がこもっているものは、必ず、見る側に伝わるし、こもってないものは、すぐに分かるんです!俺を激怒させた、若い役者さんには、是非とも、武田鉄矢氏の、渾身の演技を見習ってほしいと思います。

五藤吉兵衛が、初めて、この番組のタイトルを、叫ぶ、か。

吉「なんの!ここが、功名が辻じゃ!」

くずれ倒れる、父とも慕う吉兵衛を抱きかかえる、一豊。

一「共にまいれ。ともに…まいって、わしの城の、天守に立てぃッ!」

吉「殿ぉ… 一国一城の…あるじに…な、り…」

役者は、役に魂を吹き込む芸術家。武田鉄矢氏にも、エキストラだった時代があったんだぜ。

 

06/7/10 第27話 お市さんさようなら

功名が辻」の脚本は、一話45分間のドラマの中に、複数のエピソードを盛り込む構成をしてます。前半部で、吉兵衛の恋人、たきが、彼の後を追い、自害しました。このエピソードと、後半部の、柴田勝家に殉死するお市さんとに、共通するテーマがありました。好きな男と、死をともにする女の姿であります。

自分だったら、たきさんや、お市さんみたいに、夫の後を追ったり、一緒に死にたいと思うかな?と、自問自答させられました。約2秒考えて、出した結論は、「相手による。」でしたが。お市さんが、夫に殉ずるとき、自分はこの年まで生きて、はじめて、女になれたと思うと言ったことが、印象的でしたねえ。織田家を守る目的で再婚した、柴田勝家。その柴田に、血の通い合う、男女の情を教わったお市さんは、いま、この夫とともに死ぬこととなり、自分の人生は幸せだったと思えた。よかったね、お市さん。

この大石静作品は、戦乱の犠牲になる女の、被害者意識だけを描かずに、死をともにしたいと思うだけの男に、めぐり合えた女の「幸」を描いており、拍手を送りたく思います。いつの時代も変わらぬものを描くことも、歴史劇の役目なのですなあ。

 

06/7/16 第28話 お茶々さまに釘付けよ

本日の「功名が辻」は、おもしろかったですねえ。俺、にさにさ笑いっぱなしでした。出勤前、ウキウキの一豊。千代に向かって、「今日の報償授与式でのう、わしは、城をもらえる予定ぃ~なのじゃ♪」と語ります。とうとう城持ち大名に出世できるんだぞぅと、思い込んでます。一豊、浮かれすぎです。フラグ立ちすぎです。分かりやすすぎです。

授与式では、まず同僚の中村一氏さんが、禄を加増され、お城をもらえました!この時の、田村淳さん演ずる中村一氏の、晴れがましい表情といったら!胸がスカッとしましたねえ!よかったね、一氏!やったね一氏!オットコマエだぜぇ田村屋ぁッ!

友人の喜ぶ顔を見ていた、一豊もまた、「よかったのう!」と、心から嬉しそうな顔をしました。「次・は・オ・レ♪お城、オーレッ♪」と、思っていたら。山内一豊どのには、城どころか、加増もほんの少し、ですって。

浮かれていた一豊、一転して激暗に。この落胆ぶりが、すごい。出勤拒否症になり、ヒッキーになり、にわかに写経なんかはじめやがんの。ほんで、お母さんに叱られてやがんの。なんて、バカなんだろうこいつ…武功を上げるしか能がなく、出世街道まっしぐらで、ちょっと天狗になってた男が、急転直下に堕落するさまは、「聖戦士ダンバイン」のバーン・バニングスを彷彿とさせられて、俺、大笑いです。

一豊のバカエピソードに加え、大好きになちゃったのが、タイトルコールした茶々たんです。前回の初登場からして、まず声だけで「やめよ!筑前!」続いて出たのが、永作博美さんの豆大福フェイス。おぉ、この茶々たんは、しょっぱなから存在感、とばしてるな~と思っていたら、今日の放送が、またすごかった。

なにがすごいって、顔がすごい。女装したパタリロですか?な、しもぶくれ。顔面、ぱっつんぱっつん。そして年齢不詳の童顔。一歩間違えたら白木みのる

さらに、やることが、すごい。石田三成つかまえて、いきなり色じかけ。さあ、おヤリなさい!ヤれよほら。アタクシとヤっちゃえばいいじゃん攻撃。なんて、気風のいい女子なのだろうかしら。シンパシー急上昇さ。

功名が辻」は、従来、大河で描かれてきた、戦国の女性像をくつがえす、新機軸女子キャラが多く登場するのが、実に素晴らしいのです。浅野ゆう子さんのバンスケ寧々でしょ。明智光秀と不倫したがる、和久井映見さんの濃姫でしょ。そんでもって、パタリロ顔でエロエロな茶々たん!いやー、この先が楽しみですわ。永作!いいぞ永作!

でも、六平太と小りんが、ずっと出てこないのは、淋しいですわ。

 

06/7/23 第29話 ツボ箇条書き

大河ドラマ好きの俺。そんな俺の「大河ツボ」をつき続ける、2006年度大河「功名が辻」。今回の感想文は、「功名が辻」に巧妙に仕込まれた「ツボ」を箇条書きにしてみました。

竹中半兵衛なきあと、俺の笑いのツボをつき続けるのは一豊
・なにがって、バカなところ
・もちろんいい意味でだが
・愚直すぎる旦那に賢夫人の取り合わせは素直に面白い
・一豊のバカさかげんがカワイイから、千代の賢さも鼻につかないのだ
・オットコマエは、田村淳さん演ずる中村一氏
・城主になった正装の中村一氏登場にドキドキ
・おひげも色っぽい♪俺、だんぜん、一氏萌え
・オットコマエといえば六平太だが、最近出番ないなー
徳川家康西田敏行さんなのには、まだ慣れないなあ
・でも、秀吉なきあとのことを考えると、これぐらいの役者さんを置かないと不安なのはわかる
・家康の家臣団にカンカンがいる!
・カンカンとは「3年B組金八先生」の数学教師
・演ずるは森田順平さん
森田順平さんはアニメ声優としてもご活躍
・「ダンバイン」のゲーム版のどれかで、トッド・ギネスを演じたこともあるカンカン
・カンカンはじめ、賢者家康の家臣は、みんなかしこそう
・一豊とちがってなw
小牧・長久手の戦いですか
・東京から引っ越してきた戦国ファンの知り合いが「道路標識に、長久手って書いてあって感動した」と言ってたのが印象的だった
・俺の地元と近隣県は、戦国時代ファンには垂涎のまとなのだなあ
犬山城かいわいもいいところですよ
・犬山は俺のドライブコースです
・一豊の合戦装束、おニューじゃない?
・背中に家紋の青いキモーノがよく似合うわ
・その青いキモーノに、兜からたれる後ろ髪がかっくいい
・男が長髪だった時代はエエのう~
・秀次が出てきたなあ
・演ずるは成宮寛貴さんか
・「あらしのよるに」のメイ役のひとだね
・ほんで、小牧・長久手の戦いで、若い秀次を、かつて養父だった一豊が守ったと
・その功績で「城をもらった」ブツブツゆう一豊
・帰宅し千代と娘の前で「城をもらった」ブツブツゆい続ける一豊
長浜城主となった実感がわかない、山内夫婦を描いた最後のシーンで俺、大爆笑
・もちろんバカの一豊のセリフでさ
・俺から大爆笑をとった山内一豊のセリフとは

「長浜じゃ。ほれ、琵琶湖の。」

・「ほれ、琵琶湖の。」ってキミぃいいいいいいいい ギャァッハッハッハッハ
・「ほれ、琵琶湖の。」ツボ突かれた!ツボ突かれたわ!
・さらに、一豊、戦国時代なのに、千代にブイサイン!

「二万石じゃ。」 v ブイッ

・指2本は、Vサインじゃなくてそっちの意味か!
・ま、とにかくおもしろかったです
・でも六平太と小りん、ケミベーック

 

06/7/30 第30話 城主になりました

気がつけばもう30話かぁ。若かった一豊も、はや四十路になり、きょうからは、とうとう城持ち大名。住まいが変われば着物も変わり、顔にはおひげが加わりました。千代でなくとも惚れ直してしまいそうな男ぶりです。俺は、このぐらいの年齢の男性が好みなんですよ。ロンドンブーツ田村淳氏演ずる中村一氏さんも、口ひげと太い発声が似合い、貫禄が出てきました。ああ、四十路はなんてオットコマエなのだろうかしら~

城主となった一豊(カズトヨ)のもとに、離れ離れになっていた、弟の康豊(ヤストヨ)が帰ってきましたね。ちょっち史実ネタばれを書きます。山内一豊がのちに高知県入りする段になると、地元のかたがたにとっては喜ばしからぬ事件を起こすのだそうです。その史実と、今作で描かれている、純朴なヒーロー、一豊像とには、イメージ的にギャップがあります。俺は、大石静脚本が、舞台が高知県になってからをどう描くかに、非常に興味を持っております。

それで、弟の康豊が以前、ドラマに登場したとき、いかにもイジワルッ子だったので、俺は、土佐の国に行ってからの一豊の負い目を、この弟がになう展開にするつもりでは?と推測してたんですよ。NHK大河ドラマは、一見、リアルな歴史劇に見えますけども、史実のシの字もない作り話を、よくやりおるんですわ。(「北条時宗」んときの赤マフラーはやりすぎでしたがねギャーハッハッハッハ)また、原作の小説にない設定を、ドラマで作り出すことも、よくあります。「武田信玄」んとき、原作における悪役は、信玄の正妻、三条夫人でしたが、大河ドラマでは、三条夫人おつきの侍女を、悪役に仕立て上げました。

NHK大河ドラマ史上、最強のオリジナル女性キャラ、その名は、八重!演ずるは、小川真由美さんです。

こうした事例から、俺は、土佐の国では、かならずしもヒーロー扱いはされていない(らしい)山内家の、悪い役どころは、康豊が引き受けることになるのではないかな?なーんて思って、史実サイトをあさったりしました。とかゆって、ぜんぜん違ってたりしてな!それはそれでエエんじゃ。おもしろければ。