新ガラマニ日誌

ガラリアさん好き好き病のサイトぬし、ガラマニです。

第15話 六平太神演技

ろ…ろく…六平太… かっこいぃッ!胸がすくかっこよさとは、このこと。六平太を演ずるのは香川照之さん。大河では、「利家とまつ」での秀吉役が秀逸でした。いいや、香川さんは何の役をやっても秀逸。積み上げられた学と、培った才。そしてたゆまぬ努力によって生み出される、彼の演技は、他の人とは、一味も二味も違います。

六平太の動きを注視していると、場に合わせて効果的に使われる「手先の演技」が巧みで、驚かされます。

舞台劇でもドラマでも、役者さんが苦心するのが「手先の置き場」なのだそうです。ほら、学芸会などの素人演劇を思い浮かべて下さい。トーシローは、舞台で棒立ちで、両手は太もものわきに、ダランと垂れ下がっているだけです。プロの役者さんでも、この「手先の置き場」によって馬脚が現れるのを避けたいがため、刀や扇などの小道具を持ってみたりします。ですが、ものを持ったとしても、上手に扱えないとダメなわけです。

その点、六平太は、今日の放送で言うと、武田鉄矢前田吟の息子のバックで、黙って立っているシーンが、すごい。「黙って立っている」ぐらい、難しい演技はない。六平太は、武田先生が演説こいてる間じゅう、火縄銃の導火線みたいなやつを、くるくる回す手の動きで、感情を表現していました。

六「(話し、長げぇーんだよ鉄矢!)」右手の導火線、回転早まったり遅くなったりしてる

千代と一豊のベッドルームに現れたシーンでは、手だけではなく、足の動きも加えて、迫力あるアクションを見せてくれました。セリフの合間に、六平太は、格子を「カン!」と蹴り、両手で手招きして、只者ではない曲者ぶりが際立っておりました。

そして、六平太と小りんが密談するシーンは、いつも2人してなんか食べているのがナイス。忍びの者同士、お互い腹に一物持ちながら、ひたすらもぐもぐ食う。今回は、干し芋を。ああ、なんておもしろい、なんてオットコマエなんだろう六平太は。

次回、長篠の合戦!戦雲が千代を呼ぶ。

ガラマニ作「NHK大河ドラマコォナァ」
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